

北川:先生お久しぶりです。
本日はお時間をいただきありがとうございます。「こども元気クリニック」は相変わらずお忙しそうですね。私どものお客様にも先生のところでお世話になっているという方がたくさんいらっしゃいますし、結構、遠方からもお通いになられている方もいらして、いつもいい評判は聞かせていただいております。そこで今日は、最近のお子さんの病気についての傾向や日本の環境の変化が及ぼす住環境への影響についてお話をお伺いできればと思います、よろしくお願いします。
石川:よろしくお願いします。
まぁ、最近のお子さんについてお話しすると、アレルギー体質を持つ子供が増えていますね。特にこの4、5年の間に花粉症の患者さんがすごく増えています。15年前くらいは子供の花粉症はありませんでした。20歳を超えると発症するのが一般的でした。花粉症以外にも子供に発症することのなかった病気が今では発症してしまうことがあります。原因はいろいろ言われていますけどね、例えば、高度経済成長のとき大量に植えられた杉がいま半世紀を迎えて、大きくなり莫大な花粉を飛ばしているとか、色んな工業廃棄物によるものだとか・・・・
北川:なるほど。
石川:いわゆる化学物質もですよね。単に花粉が増えているというだけでなく、子供をとりまく全ての環境に原因が存在するわけです。特に、子供のアトピーや気管支ぜん息は相変わらず多いですよね。これも従来から言われているダニやホコリだとか食べ物が原因のアレルギーというだけでは全然治らないようなものが出てきてますよね。ですから安藤建築さんがやられているような住環境もとても大切になってくるんです。一日の中で長く生活する住環境から改善しないとなかなかうまく治らないですよね。従来のやり方の、採血をして原因を調べるんですけど決定的な原因を特定しにくいんですよ。ふと住環境について「引っ越したばかりなんじゃないの?」と聞くと、そうであったりする子供も多くはないけど、いますよね。
北川:なかなかそういう部分はねぇ、先生が患者さんの全ての私生活を見られるわけでもないし、それは先生だけでなく医学会としても難しいところですよね。
石川:そうですね。医学会のアレルギー学会でもシックハウスについて話は出るんですけど、実際の治療法がないんですよ。 簡単に引っ越せなんて言うわけにいかないですし、空気清浄機もいろいろ出てますけど、あんまり効果的だという話も聞かないですし。
北川:それらのアレルギーというのは遺伝するものなのでしょうか?
石川:アレルギーは遺伝的要素が強いですよ。でも野球選手と一緒で、才能があっても練習しないと開花しないじゃないですか。アレルギーもそれと同じで遺伝されていても飽和量を超えると発症するものなので、生活環境が重要ということになりますね。例えば花粉症なんかも、人体に吸収した花粉の量が一定のラインを超えると発症するものですよね。ですから突然発症するんですよ。つまりアレルギーが遺伝しても結局のところ吸収する化学物質の量の問題なので環境が大事ってことになります。だから、双子でも住環境が違えばアレルギーの出方も変わってきます。さらに環境でもアレルギーとは抗原をどのように吸収するのかの問題もありますね。抗原には2種類ありまして、食物性抗原、吸入性抗原の二つ。食物性抗原はたまご等の食べ物からアレルギー物質を吸収することです。吸入性抗原は空気などの住環境などですよね。
北川:飽和量を超えても突然治ることもあるんですか?
石川:ありますよ。その年の花粉の量なんかも関係しますし。でも、やっぱり一度出たらかなり出やすい体質になるのは間違いないですよ。でも花粉症ならまだいいですけど、やっぱり自宅から出る化学物質でアレルギーになるってのが一番怖いですよね。毎日過ごす場所ですから。いま岐阜大学にクリーンルームっていうのがあるんですよ。クリーンルームって本来、白血病の子たちが入るんですけど、岐阜大学は小児科のアレルギー専門になってるもんですから、全身が非常に重症なアトピーの子が決められた日数入っているとツルツルになって帰ってくるんです。でも家に帰るとまた発症しちゃうんですけどね。
北川:なるほど。そういうお話を伺いますと、我々、住環境の大きな要素をしめる住宅に携わっている者としては、本当に大きな責任を感じますね。 無論、化学物質には、現代の便利な生活で、それなしでは考えられないくらい多大な恩恵にあずかっていることも事実ですが、反面、健康に深刻な影響を与えてきているのも事実なんですよね。我々シックハウス診断士の中でもそのバランスを如何にとるかというのは尽きないテーマですね。 今、食品業界がなにかと世間を騒がせていますが、住宅業界も、似たようなもんなんですよね。終始“売らんがため”が先行していて、シックハウス対策にしても、「F☆☆☆☆(フォースター)建材使っているから大丈夫」だとか、「自然素材使っています」とかだけで、「これらの対策をしていますのでこれだけの安全な空気環境品質が提供できます」という話は聞かない。実は私どもでは、今年からなんですけど完成したお宅、全てで空気環境品質をシックハウス診断士協会にお願いして測定しているんです。それもホルムアルデヒドのみではなくアセトアルデヒド、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、スチレン、パラジクロロベンゼンの計7物質です。すべて厚生労働省の示す害のないとされる指針値を大きく下回っていることを証明してお施主様に安心してお住まいいただくようにしています。実はフォースターのFはホルムアルデヒドのことで、それのみに対する規制なんですよ。ですから反面、新建材の中にはホルムの代替物質としてアセトなどを使用したりしているもんですから、それらは逆に増えたりしている傾向もみられるんですよね。
石川:すると被害は減りませんね。
北川:ほんとにこれで被害が増えてしまったら本末転倒なんですよ。ですから実際これが建築業界の実態なもんですから、そのへん我々のようにまじめにやっていこうと思っている人間からするとちょっと違うんじゃないかなと。でも一般の方からすると、それが“売らんがため”のものなのかまじめな考えからきているものなのかが判りにくいと思ったので、それならばご理解をいただけるよう結果を数値にして立証するのが一番だと思って始めました。
石川:あいかわらずすごいですね。私が安藤建築と出会った頃からまた進化してますね。私も安藤建築と出会ってもう10年にもなりますが、その頃、私は大手メーカーのマンションに住んでいて、自分がアレルギーの専門医なのにシックハウスになってしまいまして、典型的な家に帰ると目が痛いだとか、チカチカするだとかになって。家内に「目痛くないか?」って聞くと「私は痛くない」って言うんでおかしいなと思って。すぐに調べて自己診断したらこれはシックハウスだと分かって、マンションの一番臭うところをあぶり出せばいいなんて、当時いわれてまして夏なのにストーブ焚いてなんていろいろやりましたけど、そんなことでは全く治らないですよね。それで、これは家を建て直そうってことで、あちこちの大手の住宅メーカー6社だったかな?行きまして。それで、こっちも勉強してシックハウスについても詳しくなって、現地販売員の方に聞くんですけど答えられないんですよ。そのうちの一社にはアレルギーの強い人のために作ったという既にお客さんが住んでいる家にも連れて行ってもらったんですけど、もう入るだけで目が痛くて。これ何の対策してんだってなりますよね。そんなとき家内が安藤建築さんのレンガの家が素敵だからってことで見に行こうということになったんですけど、初めは「う〜ん嫌だな」と思いつつ行ってみたら、全然目もシパシパならず当時の社長の安藤さんの話を聞いたら、こっちの聞きたいことをスパスパ答えてくれてね。これは私が一生懸命調べたことと同じくらい知識を持ってみえるし、住宅に関してはケタ違いな知識をもってみえてね。
北川:先生はご自宅を建てられて何年になりますか?
石川:7年ですね。もう体は全然いいですよ。実は息子もぜん息が発症しちゃったんですけど、引っ越してからピタッと止まったんです。だから本当は医療の立場からそんなに紹介とかしてはいけないんだけど、こんなにいい家はないんじゃないかなって思ってますけどね。だから「いい家が建てたい」って本ありますよね。家を建てた人は読まないでくださいっていう本、あれと同じ気持ちですよ。そんな想いもあって、患者さんに安心してきていただける空間にしたくてクリニックも安藤さんにお願いしたんです。
北川:ありがとうございます。我々は安全を大きく二つに分けて考えています。今お話のシックハウスに代表されるようなことを「生活環境上の安全」としてもうひとつが「構造上の安全」です。
石川:そうですね、安藤建築さんの安全はすごいですね、オーバースペックといいますか(笑)大地震がきても家だけは生き残るんじゃないかって。勝手な思いもあります。
北川:また最近私が、懸念しているのは気候環境の変化なんです。夏の暑さときたらもう尋常ではないですものね。今後10年間で確実に亜熱帯型化していくんじゃないかって。
石川:そうですね。ここ3年ほど沖縄では5月から8月にインフルエンザが流行っているですよ。5月から8月にインフルエンザが流行るっていうのは亜熱帯型なんです。沖縄で医者やっているやつが5月から8月にかけてインフルエンザがいるって言うもんですから、みんなバカにしてたんですよ。だけどその一報があってからずっと流行っているもんですから。これは完全に亜熱帯型の傾向なんですね。それが何年も続いているんですから本当なんでしょうね。
北川:だからそうなってくると、木材が腐るというのも今までの尺度ではダメなんです。また生態系も大きく変わるんですね。蟻害のひどいイエシロアリの生息ラインがどんどん北上してきているのは有名な話ですが、世界には2000種を超えるシロアリがいるんです。今でもちょくちょく熱帯系の毒をもったクモだとか、カミツキ亀が国内で繁殖しつつあるなどのニュースを聞きますが、10年先にはどんなシロアリがいるとも限らないくらい気候環境の変化は激しいですよね。 まぁ、シロアリが変わらなくとも蟻害は確実に増えますけどね。同じイエシロアリで日本とハワイの蟻害を比べると10倍ハワイの方がひどいことが報告されています。つまりその気候によりハワイのイエシロアリは活性化され活発に行動するということです。ですからハワイでは人体に害のないホウ酸により木部を処理することが州条令で義務付けられています。私どもでも今年から「エコボロンPRO」というホウ酸を使った防腐・防蟻薬で処理を施しているんです。
石川:他の住宅メーカーさんではどうなんですか?
北川:あいかわらず農薬系の防蟻薬がほとんどです。安価に済みますのでね。しかもその効果は5年ですから5年後にはまた再施工の仕事が発生しますから。 5年で効果のなくなる農薬はなぜ効果がなくなるかというと、揮発してしまうからなんですね。その過程で人に影響を及ぼしてシックハウスの大きな原因のひとつになっているんです。欧米では、防蟻のための農薬使用はほとんど禁止されていますから、主に自然素材でもあるホウ酸が利用されていますね。 全米でも、90%以上がホウ酸で処理されています。またホウ酸は塩と同じように無機物ですから揮発してなくなることがありませんので、水につかったりしない限りは、半永久的にそこにあり続けますので効果も持続するというわけです。
石川:なるほど。
北川:安藤建築は今年で創業50年を迎えることができましたが、お客様はすべて地元の方々です。 皆さんご近所づきあいの延長で、永いお付き合いをさせていただいております。 ですから、今だけのことではなく将来の安全をもできるだけ考えていきたいと思っています。
石川:今でも忙しいのに、これ以上忙しくなったらどうするの。
北川:できる範囲で精一杯がんばっていきたいと思います。 本日は長時間、貴重なお話をいただきまして、ありがとうございました。
石川:こちらこそありがとうございました。
本日はお時間をいただきありがとうございます。「こども元気クリニック」は相変わらずお忙しそうですね。私どものお客様にも先生のところでお世話になっているという方がたくさんいらっしゃいますし、結構、遠方からもお通いになられている方もいらして、いつもいい評判は聞かせていただいております。そこで今日は、最近のお子さんの病気についての傾向や日本の環境の変化が及ぼす住環境への影響についてお話をお伺いできればと思います、よろしくお願いします。
石川:よろしくお願いします。
まぁ、最近のお子さんについてお話しすると、アレルギー体質を持つ子供が増えていますね。特にこの4、5年の間に花粉症の患者さんがすごく増えています。15年前くらいは子供の花粉症はありませんでした。20歳を超えると発症するのが一般的でした。花粉症以外にも子供に発症することのなかった病気が今では発症してしまうことがあります。原因はいろいろ言われていますけどね、例えば、高度経済成長のとき大量に植えられた杉がいま半世紀を迎えて、大きくなり莫大な花粉を飛ばしているとか、色んな工業廃棄物によるものだとか・・・・
北川:なるほど。
石川:いわゆる化学物質もですよね。単に花粉が増えているというだけでなく、子供をとりまく全ての環境に原因が存在するわけです。特に、子供のアトピーや気管支ぜん息は相変わらず多いですよね。これも従来から言われているダニやホコリだとか食べ物が原因のアレルギーというだけでは全然治らないようなものが出てきてますよね。ですから安藤建築さんがやられているような住環境もとても大切になってくるんです。一日の中で長く生活する住環境から改善しないとなかなかうまく治らないですよね。従来のやり方の、採血をして原因を調べるんですけど決定的な原因を特定しにくいんですよ。ふと住環境について「引っ越したばかりなんじゃないの?」と聞くと、そうであったりする子供も多くはないけど、いますよね。北川:なかなかそういう部分はねぇ、先生が患者さんの全ての私生活を見られるわけでもないし、それは先生だけでなく医学会としても難しいところですよね。
石川:そうですね。医学会のアレルギー学会でもシックハウスについて話は出るんですけど、実際の治療法がないんですよ。 簡単に引っ越せなんて言うわけにいかないですし、空気清浄機もいろいろ出てますけど、あんまり効果的だという話も聞かないですし。北川:それらのアレルギーというのは遺伝するものなのでしょうか?
石川:アレルギーは遺伝的要素が強いですよ。でも野球選手と一緒で、才能があっても練習しないと開花しないじゃないですか。アレルギーもそれと同じで遺伝されていても飽和量を超えると発症するものなので、生活環境が重要ということになりますね。例えば花粉症なんかも、人体に吸収した花粉の量が一定のラインを超えると発症するものですよね。ですから突然発症するんですよ。つまりアレルギーが遺伝しても結局のところ吸収する化学物質の量の問題なので環境が大事ってことになります。だから、双子でも住環境が違えばアレルギーの出方も変わってきます。さらに環境でもアレルギーとは抗原をどのように吸収するのかの問題もありますね。抗原には2種類ありまして、食物性抗原、吸入性抗原の二つ。食物性抗原はたまご等の食べ物からアレルギー物質を吸収することです。吸入性抗原は空気などの住環境などですよね。
北川:飽和量を超えても突然治ることもあるんですか?
石川:ありますよ。その年の花粉の量なんかも関係しますし。でも、やっぱり一度出たらかなり出やすい体質になるのは間違いないですよ。でも花粉症ならまだいいですけど、やっぱり自宅から出る化学物質でアレルギーになるってのが一番怖いですよね。毎日過ごす場所ですから。いま岐阜大学にクリーンルームっていうのがあるんですよ。クリーンルームって本来、白血病の子たちが入るんですけど、岐阜大学は小児科のアレルギー専門になってるもんですから、全身が非常に重症なアトピーの子が決められた日数入っているとツルツルになって帰ってくるんです。でも家に帰るとまた発症しちゃうんですけどね。
北川:なるほど。そういうお話を伺いますと、我々、住環境の大きな要素をしめる住宅に携わっている者としては、本当に大きな責任を感じますね。 無論、化学物質には、現代の便利な生活で、それなしでは考えられないくらい多大な恩恵にあずかっていることも事実ですが、反面、健康に深刻な影響を与えてきているのも事実なんですよね。我々シックハウス診断士の中でもそのバランスを如何にとるかというのは尽きないテーマですね。 今、食品業界がなにかと世間を騒がせていますが、住宅業界も、似たようなもんなんですよね。終始“売らんがため”が先行していて、シックハウス対策にしても、「F☆☆☆☆(フォースター)建材使っているから大丈夫」だとか、「自然素材使っています」とかだけで、「これらの対策をしていますのでこれだけの安全な空気環境品質が提供できます」という話は聞かない。実は私どもでは、今年からなんですけど完成したお宅、全てで空気環境品質をシックハウス診断士協会にお願いして測定しているんです。それもホルムアルデヒドのみではなくアセトアルデヒド、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、スチレン、パラジクロロベンゼンの計7物質です。すべて厚生労働省の示す害のないとされる指針値を大きく下回っていることを証明してお施主様に安心してお住まいいただくようにしています。実はフォースターのFはホルムアルデヒドのことで、それのみに対する規制なんですよ。ですから反面、新建材の中にはホルムの代替物質としてアセトなどを使用したりしているもんですから、それらは逆に増えたりしている傾向もみられるんですよね。石川:すると被害は減りませんね。
北川:ほんとにこれで被害が増えてしまったら本末転倒なんですよ。ですから実際これが建築業界の実態なもんですから、そのへん我々のようにまじめにやっていこうと思っている人間からするとちょっと違うんじゃないかなと。でも一般の方からすると、それが“売らんがため”のものなのかまじめな考えからきているものなのかが判りにくいと思ったので、それならばご理解をいただけるよう結果を数値にして立証するのが一番だと思って始めました。
石川:あいかわらずすごいですね。私が安藤建築と出会った頃からまた進化してますね。私も安藤建築と出会ってもう10年にもなりますが、その頃、私は大手メーカーのマンションに住んでいて、自分がアレルギーの専門医なのにシックハウスになってしまいまして、典型的な家に帰ると目が痛いだとか、チカチカするだとかになって。家内に「目痛くないか?」って聞くと「私は痛くない」って言うんでおかしいなと思って。すぐに調べて自己診断したらこれはシックハウスだと分かって、マンションの一番臭うところをあぶり出せばいいなんて、当時いわれてまして夏なのにストーブ焚いてなんていろいろやりましたけど、そんなことでは全く治らないですよね。それで、これは家を建て直そうってことで、あちこちの大手の住宅メーカー6社だったかな?行きまして。それで、こっちも勉強してシックハウスについても詳しくなって、現地販売員の方に聞くんですけど答えられないんですよ。そのうちの一社にはアレルギーの強い人のために作ったという既にお客さんが住んでいる家にも連れて行ってもらったんですけど、もう入るだけで目が痛くて。これ何の対策してんだってなりますよね。そんなとき家内が安藤建築さんのレンガの家が素敵だからってことで見に行こうということになったんですけど、初めは「う〜ん嫌だな」と思いつつ行ってみたら、全然目もシパシパならず当時の社長の安藤さんの話を聞いたら、こっちの聞きたいことをスパスパ答えてくれてね。これは私が一生懸命調べたことと同じくらい知識を持ってみえるし、住宅に関してはケタ違いな知識をもってみえてね。北川:先生はご自宅を建てられて何年になりますか?
石川:7年ですね。もう体は全然いいですよ。実は息子もぜん息が発症しちゃったんですけど、引っ越してからピタッと止まったんです。だから本当は医療の立場からそんなに紹介とかしてはいけないんだけど、こんなにいい家はないんじゃないかなって思ってますけどね。だから「いい家が建てたい」って本ありますよね。家を建てた人は読まないでくださいっていう本、あれと同じ気持ちですよ。そんな想いもあって、患者さんに安心してきていただける空間にしたくてクリニックも安藤さんにお願いしたんです。
北川:ありがとうございます。我々は安全を大きく二つに分けて考えています。今お話のシックハウスに代表されるようなことを「生活環境上の安全」としてもうひとつが「構造上の安全」です。
石川:そうですね、安藤建築さんの安全はすごいですね、オーバースペックといいますか(笑)大地震がきても家だけは生き残るんじゃないかって。勝手な思いもあります。北川:また最近私が、懸念しているのは気候環境の変化なんです。夏の暑さときたらもう尋常ではないですものね。今後10年間で確実に亜熱帯型化していくんじゃないかって。
石川:そうですね。ここ3年ほど沖縄では5月から8月にインフルエンザが流行っているですよ。5月から8月にインフルエンザが流行るっていうのは亜熱帯型なんです。沖縄で医者やっているやつが5月から8月にかけてインフルエンザがいるって言うもんですから、みんなバカにしてたんですよ。だけどその一報があってからずっと流行っているもんですから。これは完全に亜熱帯型の傾向なんですね。それが何年も続いているんですから本当なんでしょうね。
北川:だからそうなってくると、木材が腐るというのも今までの尺度ではダメなんです。また生態系も大きく変わるんですね。蟻害のひどいイエシロアリの生息ラインがどんどん北上してきているのは有名な話ですが、世界には2000種を超えるシロアリがいるんです。今でもちょくちょく熱帯系の毒をもったクモだとか、カミツキ亀が国内で繁殖しつつあるなどのニュースを聞きますが、10年先にはどんなシロアリがいるとも限らないくらい気候環境の変化は激しいですよね。 まぁ、シロアリが変わらなくとも蟻害は確実に増えますけどね。同じイエシロアリで日本とハワイの蟻害を比べると10倍ハワイの方がひどいことが報告されています。つまりその気候によりハワイのイエシロアリは活性化され活発に行動するということです。ですからハワイでは人体に害のないホウ酸により木部を処理することが州条令で義務付けられています。私どもでも今年から「エコボロンPRO」というホウ酸を使った防腐・防蟻薬で処理を施しているんです。石川:他の住宅メーカーさんではどうなんですか?
北川:あいかわらず農薬系の防蟻薬がほとんどです。安価に済みますのでね。しかもその効果は5年ですから5年後にはまた再施工の仕事が発生しますから。 5年で効果のなくなる農薬はなぜ効果がなくなるかというと、揮発してしまうからなんですね。その過程で人に影響を及ぼしてシックハウスの大きな原因のひとつになっているんです。欧米では、防蟻のための農薬使用はほとんど禁止されていますから、主に自然素材でもあるホウ酸が利用されていますね。 全米でも、90%以上がホウ酸で処理されています。またホウ酸は塩と同じように無機物ですから揮発してなくなることがありませんので、水につかったりしない限りは、半永久的にそこにあり続けますので効果も持続するというわけです。
石川:なるほど。北川:安藤建築は今年で創業50年を迎えることができましたが、お客様はすべて地元の方々です。 皆さんご近所づきあいの延長で、永いお付き合いをさせていただいております。 ですから、今だけのことではなく将来の安全をもできるだけ考えていきたいと思っています。
石川:今でも忙しいのに、これ以上忙しくなったらどうするの。
北川:できる範囲で精一杯がんばっていきたいと思います。 本日は長時間、貴重なお話をいただきまして、ありがとうございました。
石川:こちらこそありがとうございました。







